奥内科クリニック(北九州市八幡西区折尾)

生活習慣病

生活習慣病は、普段の生活習慣が起因となる病気の総称です。高血圧症や脂質異常症、糖尿病、高尿酸血症・痛風などがあります。生活習慣病を放置しておくと、将来、脳卒中や心筋梗塞などの重大な病気になるリスクが高くなります。生活習慣病の治療と生活習慣の改善が大切になります。健康診断の結果が芳しくない人は、早目の受診が必要です。

主な生活習慣病

高血圧

自覚症状がない高血圧。放置すると重大な病気の原因にも

一般に血圧は高齢になるほど高くなる傾向がありますが、30代40代の比較的若い世代でも2~3割の人が高血圧の状態です。しかもこの世代の場合80~90%もの人が治療を受けていません。
自覚症状がなくそのまま放置しておくと、動脈硬化が進行し、脳卒中、心筋梗塞、慢性腎臓病などの重大な病気を引き起こすことがあります。脳卒中や心筋梗塞はある日突然発症することが多くて、命に関わることもあります。それが高血圧の怖いところです。
血圧が高いままだとリスクが高まるので、血圧を下げることが大切です。

脂質異常症

健康診断の結果でコレステロールなど指摘された方、要注意です!

・悪玉コレステロール値が高い
・中性脂肪値が高い
・善玉コレステロール値が低い
これらの事をまとめて「脂質異常症」といいます。
脂質異常症自体では多くの場合、自覚症状はありませんが、その状態が続くことで動脈硬化症をきたし、狭心症や心筋梗塞、脳梗塞などの合併症を起こすリスクが高まります。脂質異常症を治療する目的は、そのような合併症を起こすリスクを低くすることにあります。

糖尿病

血液中のブドウ糖(血糖)は大切なエネルギー源で、生きていくためには必要ですが多すぎてもいけません。
食事をすると血液中のブドウ糖が増えますが、すい臓のβ細胞で作られるインスリンというホルモンによって細胞内にとりこまれます。
健康な人は、血糖値は一定の範囲内におさまっています。しかし、糖尿病患者さんでは、インスリンが少なくなったり効きが悪くなったりして、血液中のブドウ糖を細胞内にうまく取り込めなくなっています。血糖値が高い状態が続くと血管に障害が起こって、網膜症や腎症や神経障害や動脈硬化などの合併症を引き起こします。

1型糖尿病(インスリン欠乏による糖尿病)

インスリンが作られるすい臓のβ細胞が壊れてしまって、インスリンをほとんど、またはまったく作ることができなくなって発症します。10~20代の若い人に突然発症することが多いです。

尿の回数が多くなったり、ノドが乾いたり、急激にやせたり、疲れやすくなったり、などの症状があらわれてきます。早急な治療が必要になります。

2型糖尿病(インスリン分泌不全・抵抗性による糖尿病)

インスリンが少なくなったり(インスリン分泌不全)、インスリンの効きが悪くなったり(インスリン抵抗性)して発症します。日本人の成人の糖尿病患者さんの95%がこのタイプです。

2型糖尿病は、自覚症状がなく、いつ発症したのか分からずに健康診断のときに初めて分かる事もあります。放置しておくと合併症を引き起こして、失明したり、透析が必要になったりするリスクもありますので治療が必要です。

高尿酸血症・痛風

激痛におそわれる痛風。その前の段階で早期の治療を。

高尿酸血症とは、血液中の尿酸濃度が7.0mg/dLを超えた状態です。高尿酸血症の状態が続くと、足の関節などに尿酸の結晶が沈着して、関節に突然激しい炎症を引き起こすことがあります。激しい痛みや腫脹などの症状が現れます。これを痛風といいます。

足の親指の付け根の関節に起こすことが最も多く全体の約7割を占めています。その他、足首やくるぶし、膝、耳などにも起こすことがあります。尿酸の結晶は、腎臓に沈着して、腎障害を引き起こすこともあります。
高尿酸血症は自覚症状がありませんが、痛風や腎障害を起こす前に治療が必要です。

生活習慣病の主な原因

生活習慣病の主な原因は、もともとその病気になりやすい体質(遺伝的なこと)に加えて、食生活、運動不足、喫煙、飲酒、ストレスなどです。

生活習慣病とメタボリックシンドローム

内臓脂肪型肥満は、高血圧症、脂質異常症、糖尿病などの生活習慣病と密接に関係しています。メタボリックシンドロームとは、内臓脂肪の蓄積に加えて、「高血圧」、「脂質異常」、「高血糖」のうち2つ以上が該当した状態です。
複数の生活習慣病を合併することで動脈硬化が更に進行しやすくなり、脳卒中や心筋梗塞などの重大な病気を発症するリスクが更に高まります。

生活習慣と三大疾病

「がん」「脳卒中」「心筋梗塞」を三大疾病といいます。
食生活、運動不足、喫煙、飲酒、ストレスなどの生活習慣を改善することで、「脳卒中」や「心筋梗塞」だけではなくて「がん」になるリスクも低くなるといわれています。

当院では、みなさまの「かかりつけ医」として少しでもリスクを改善していけるよう、相談・指導をおこなっています。

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